住宅に有料で客を宿泊させる民泊営業を解禁する「住宅宿泊事業法」が6月に施行されるのを前に、和歌山県は事業者が守るべき具体的な独自基準を盛り込んだ実施条例を制定する方針だ。
県民の生活環境を守るためには法律や国のガイドライン(指針)では不十分だとし、周辺住民の反対がないことを示す書面の提出や、
苦情対応のために業者らがすぐ近くに滞在することなどを条例で義務付けたいという。
国の理解を得たり県民から意見を聞いたりした上で、条例案を県議会2月定例会に提案する。
法律は急増する外国人観光客への対応などを目的に、2017年6月に成立した。
現状では、県内で民泊を営業するには、旅館業法に基づき「簡易宿所営業」の許可を取る必要がある。
しかし、今年6月の新法施行後は、年間営業日数が180日以内であれば、知事への届け出で営業できる。
旅館業法では認められなかった住宅専用地域でも可能になる。
県の条例案は法律や国の指針よりルールを厳しくする。
国の指針では、届け出前に事業が可能かどうかについて、一戸建て住宅の場合は、向かい3戸と両隣、裏の住宅の反対がないことを確認する努力を求めているが、
条例案ではこれらを義務化し、書面での提出も必要としている。
「家主居住型」と「家主不在型」のうち、騒音やごみ出しなどの近隣トラブルが特に心配される「家主不在型」での苦情対応について、国の指針では、
管理委託を受けた業者が30分以内、交通の状況などで時間がかかる場合は1時間以内に駆け付けることが必要としている。
県は「これでは不十分で、警察や行政が出動する事態が想像される」とし、一戸建てについては徒歩10分以内の場所に、共同住宅の場合は施設内に駐在するよう厳格化する方針。
また法律では民泊業を示す標識の掲示を求めているが、県は営業当日に宿泊者が滞在中という標識の掲示も義務付けたいという。
今国会スケジュール
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11月27~28日
衆議院で予算委員会
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11月29~30日
参議院で予算委員会
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12月1日~8日
衆参で旅館業法改正案など法案審議
衆議院厚生労働委員会で審議入り
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衆議院厚生労働委員会で可決
参議院厚生労働委員会審議・可決
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衆議院本会議で採決
参議院本会議で採決
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12月9日
会期末
民泊新法スケジュール
2017年6月9日
法案可決・成立
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2017年6月16日に新法公布
施行日を定める政令制定
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本則施行日が確定
準備施行日が決定
*施行日が確定すれば全体のスケジュールが確定します。
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法に関する政令・省令制定
(具体的な基準が示される)
2017年10月24日に法施行令公布
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2017年12月に旅館業法改正案2017年12月成立、民泊無許可営業罰則強化
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ガイドラインの制定
(具体的な基準等が示される)
ガイドラインの重要ポイント
ガイドライン全文(住宅宿泊事業法施行要領)PDF
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各都道府県で条例検討
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各地方議会で採決
地方議会毎に開催日程があるので、注意して下さい。
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条例制定
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周知
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2018年3月15日届出申請
原則マイナンバー(個人番号)カードによる電子認証
当面は届け出画面を印刷して押印し、登記事項証明書や住民票の写しの原本とともに郵送
システム登録開始
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2018年6月15日施行
6月15日施行日までに届出番号を確認出来ない物件は仲介サイト(airbnb)から削除
住宅宿泊事業法施行・住宅宿泊事業スタート
観光・国税・消防庁は民泊事業者の情報共有
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全国解禁