カプセルホテル規制

中央区7月にも地区計画変更

東京都中央区は銀座地区で、カプセルホテルをはじめとする割安な宿泊施設の新規開業を規制する。
地区計画を7月にも変更し、宿泊客数に応じた面積に区独自の基準を設ける。地元商店街に街の風格や景観保持の面から敬遠する声も強いことを反映した。
都内は訪日外国人(インバウンド)増加で宿泊施設が不足し、手ごろな値段での宿泊需要は根強い。宿泊施設の新設を抑制する動きは都内では異例だ。
銀座1~8丁目だけに適用する例外措置として、地区計画を変更する。
9月以降には、関連する条例の改正も予定する。
カプセルホテルは旅館業法などの法令上「簡易宿所」に当てはまる。
都内の簡易宿所の場合、施設全体の客室面積33平方メートル以上、宿泊客1人あたりの客室面積1.5平方メートル以上といった最低基準を求める法令があるが、 区市町村が独自に要件を変えられる。
中央区は、定員3人の客室面積は20平方メートル以上を確保し、そこから定員が1人増えるごとに5.5平方メートル広げる必要があると地区計画や条例を変更する。
業者にとり、カプセルホテルは限られたスペースで多くの客室を提供できるのが利点だ。
法令より1人当たりの客室面積を広げる基準を設ければ、業者側が経営上のメリットを得にくくなる。
これとは別に、区は宿泊施設のロビーについても、規制を設ける。
定員1人につき0.4平方メートルの確保を義務付ける。
施設の総定員が100人のホテルの場合、ロビーの広さを40平方メートル確保する必要がある。
加えて、ロビーは1階で、道路に面していなければならない。
客室をなるべく多く設けようとロビーをあまりつくらない「レンタルルーム」やラブホテルなどの業態の新規開業を実質的に規制する狙いだ。
都内に宿泊する外国人客数は2015年に約1800万人と、4年間で3倍に増加、観光庁によると同年の都内の旅館ホテルの稼働率は約8割に達した。
20年五輪に向けさらに増える見通しで、宿泊施設の不足への対応は官民の枠を超えた課題になっている。
商店街や町会など構成する「銀座街づくり会議」によると、銀座のホテルの総客室数は昨年9月時点で5000室超。
ユニゾホールディングスや相鉄グループが16年に相次ぎ、客室200室超のビジネスホテルを開設。需要を取り込もうと建設ラッシュの様相だ。
一連の規制は「街の風格や落ち着き、景観を維持したい」との考えから、銀座の商店街などが区に働きかけていた。
関係者によると、銀座地区には2施設のカプセルホテルがあるという。同会議は「銀座にふさわしい宿泊施設を議論していく」としている。
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