京都府内の地価上昇

伏見稲荷周辺、観光人気で高騰

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 京都府が20日発表した府内の基準地価で、伏見稲荷大社(京都市伏見区)近くの調査地点が前年比で26.2%も高くなり、商業地の上昇率トップに躍り出た。
近年急増している外国人観光客が、周辺の地域経済に活気を与えていることが要因となった。
京都市内ではゲストハウスや一般住宅を提供する「民泊」などの増加が地価を押し上げる傾向もみられ、観光が京都の地価上昇をけん引する構図が鮮明になっている。
JR稲荷駅前にある伏見稲荷大社参道入り口。鳥居の手前にはためくのぼりが、 旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で外国人に人気の国内観光地3年連続1位に輝いたことを知らせる。
さまざまな国籍の人々が行き交う一帯には、中国語の看板を掲げた土産物店もあり、店内には戦国武将のよろいかぶとを模したフィギュアが並ぶ。
男性店員(25)は「2年前に店を改装し、外国人をターゲットにした。
売り上げは以前の何十倍にも増えた」と話す。
また、日本酒など特産品を扱う1909(明治42)年創業の商店で働く林和宏さん(74)も 「ここ3年ほどで急激に外国人観光客が増え、食べ歩きを好む観光客を意識した店が増えている」と語り、近年の変化を振り返る。
伏見稲荷大社周辺の急激な地価上昇について、不動産鑑定士の森口匠氏は「商業地としては、もともと住宅地より少し価格が高い程度だったため、 外国人観光客の増加に伴う上昇幅も大きくなった。
売り手が少なく取引は出てきていないが、呼び値は相当高い」と分析する。
観光需要の影響は、ほかにもみられる。森口氏によると、ゲストハウスなどを含む市内の簡易宿所は675カ所(3月現在)と昨年1月比で41・3%も増えた。
中京区や東山区、下京区、南区に多く、地価上昇率の高いエリアと一致する。
森口氏は「事務所ビルやマンションを転用するケースが多く、不動産の再利用につながっている。地価を押し上げる効果は高い」と指摘する。
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