2025年に失業率が再び大きく上がる可能性があります。 AIや機械による労働の代替が進んで労働力が余り、2025年に失業率が再び 大きく上がる可能性があります。 1億総活躍社会になりつつあります。 働く人の数が2018年に過去最高となりそうだ。 女性とシニアの活躍が目覚ましいです。 簡単にはリタイア出来ない時代となってます。 楽しく働き人生を楽しめるかがポイントとなります。 人口が減少する中でも女性やシニアの労働参加率が上昇しているためで、就業者の数は当面、増え続ける見通し。ただいずれ臨界点が訪れ、20年代前半にも就業者の増加カーブが頭打ちになるとの観測も広がる。 今後の成長には誰もが働きやすい労働慣行づくりや、人工知能(AI)などによる生産性向上が一段と重要になる。 主な働き手となってきた15~64歳の「生産年齢人口」は現在、約7600万人。少子高齢化が進み、この20年で約1割減った。主要国の中でも突出したテンポで減少が続いている。 人口減少にもかかわらず実際に働く就業者数は伸び続けている。17年は11月までの平均で6528万人と、前年を約1%上回った。過去2番目の水準だった98年の6514万人を超えるのが確実だ。18年も過去5年並みの伸び率が実現すれば、統計が残る53年以降で最高だった97年の6557万人を突破する可能性が高い。 高度成長期の「いざなぎ景気」を上回る長さで12年末から続く緩やかな景気回復で労働参加が増え、働く意思のある人のうち就業している人はこの5年で急増した。生産年齢人口に対する比率で見ても13年に初めて8割を超え、足元では85%を上回る。 けん引しているのは女性やシニアだ。15~64歳の女性で働いている人の割合は11月に68.2%と5年前に比べて6.7ポイント上昇し、過去最高水準にある。経済協力開発機構(OECD)によると、生産年齢人口に占める女性の就業率は米国を13年に抜き、主要先進国と遜色ない水準まできた。 65歳以上の働くシニアの割合も98年以来の高さで、体力が必要で若い人を求めてきた介護現場で働く人も増えている。すでに働く意思を持つほぼ全員が職に就ける完全雇用の状態にある。 問題は働く人をどこまで増やせるかにある。SMBC日興証券は人口の動きから判断して、最も楽観的なケースで就業者数は6950万人くらいが限界だとはじく。 息の長い景気回復で各年齢層の労働参加率の上昇テンポが2倍に速まると仮定すると、働く人は年およそ50万人ずつ増やせる。女性の労働参加率が男性並みに高まるという前提だ。ただいずれ女性の働き手も枯渇し、25年をピークにいよいよ減少に転じる見込み。今のような景気回復が続けば「20年代前半に頭打ちになる可能性が高い」。 さらに厳しい見方もある。みずほ総合研究所の堀江奈保子氏は「人口減少と高齢化で労働参加率が今後上昇する余地は限られており、20年ごろには減少に転じるとみるのが現実的」とみる。失業率や各年齢層の労働参加率がほぼ変わらないと仮定して推計すると、25年に就業者数は6000万人を割るという。 働く人の数が減少し始める中で成長し続けるには、従業員1人当たりの付加価値(労働生産性)向上が必要になる。日本生産性本部によると、16年の1人当たり労働生産性はOECD加盟35カ国の中で21位にとどまっている。 人手不足を受けて企業は省力化の設備投資を増やしている。リクルートワークス研究所によるとAIや機械による労働の代替が進んで労働力が余り、今は24年ぶりの低水準にある失業率が25年までに再び大きく上がる可能性がある。 多くの企業では余剰人員が生まれるため、より成長性の高い分野に人が転職しやすい市場を整備すれば、人材難を緩和できそうだ。より少ない人数で多くの付加価値を生み出せるようになれば収益力は落とさずにすむ。 大きな課題としては、外国人労働者の受け入れもある。日本で働く外国人は16年10月時点で108万人と5年間で5割以上増えた。ただ留学生のアルバイトや、国際貢献を建前として受け入れている技能実習生が全体の4割を占める。日本総合研究所の山田久主席研究員は「意欲や能力が高い外国人を真正面から受け入れる制度にすべきだ」という。 共働きの制約となっている配偶者控除など、税制面でも抜本的な見直しが必要との指摘は多い。働く女性を支えるため、男性が育児休業を取得しやすくするような環境も大切だ。年金制度を含む社会保障制度についても、高齢者の就労をさらに促進する方向で改革を進める。労働供給のカベとの闘いは、これからが本番となる。(
副業・兼業時代が、いよいよ始まります。 経団連の立場では、法整備待ちで副業・兼業の容認のスタートを来年になりそうです。 AI(人工知能)の発達や健康寿命が100歳時代の到来で、企業が個人の一生を面倒見る時代の終焉へと時代は動きだしています。 退職後の嘱託で3〰5年の就業延長では医療の発達による健康寿命の伸びは補うことが出来ません。 また、AI(人口知能)で代替えできる業務はなくなると言われてます。 今まで体験・経験以外のことが出来る潰しがきく多様性・対応性が問われる時代のはじまりです。 2020年には東京オリンピック特需が終わり、次の時代のスタートとなるでしょう。 経団連が働き方改革推進の一環として、これまで反対してきた従業員の副業・兼業に関し、容認に向けた検討を各社に促す方針へ転換することが17日、分かった。政府が副業・兼業を認める方向で制度改正を進めていることに対応する。来年初めにも経団連として方針を決め、会員企業に示す。 2015年2月発表の政府調査では、副業・兼業を認めている企業は約15%どまり。最近の民間調査では中堅企業の約33%が副業・兼業を認めているという結果もあるが、大企業は取り組みが遅れている。経団連の方針転換で大企業にも容認の動きが広がりそうだ。 経団連はこれまで従業員の副業・兼業について、社会保険料や雇用保険料の負担、労働時間の管理など整理すべき課題が多いとして認めない立場だった。榊原定征会長も長時間労働の是正を重視していることなどを理由に、「今のところ旗を振って推進する立場ではない」と発言してきた。 一方、政府は新しい働き方の推進に向け、企業の就業規則のひな型となる「モデル就業規則」の改訂を進め、副業・兼業を認める方向。多様な働き方を認めることが能力開発、人材開発につながるとしている。また長時間労働を招かないようにするため、副業・兼業を行う際、本業の会社に届け出ることをルール化することなども想定している。このため改訂の議論に参加する経団連としても、反対の姿勢から軟化。今後は各社に副業・兼業容認についての検討を促す。
米国では労働力人口の30%超の4千万人以上が本業と別の収入源を持ってます。 終身雇用・年功序列がない米国では、本業と別の収入源を持ってます。 日本型経営が持てはやされた時期もありましたが、現在では陳腐化した経営手法となってます。 グローバル経済の中、労働生産性を上げるためには、個々が切磋琢磨して自身のキャリアを上げることが社会全体の成長性となってます。 職能主義でなく一つの企業でしか通用しない職能は、職能とはいえません。 潰しのきかない人材は、これから厳しい時代となります。 「できない」はない。 「やり方が分からない」「やったことがない」「今まで経験がない」はある。 自分の可能性を自分で決めるのはやめよう。 やってみなければわからない。 人生経験を積めば積むほど、自己概念が自分の可能性を潰します。 不動産バブルの時、今までの経験にしがみついて倒産した会社はたくさんあります。 今までこうだったから、今後もこうだ。 素直に現実と自分自身を直視することが需要です。 立ち止まって考える時が来てます。 政府は会社員の副業や兼業を促す方針を打ち出した。勤労管理などのルールをまずは整えていくという。賃金とそれに連動する個人消費はかねて伸び悩んでいる。所得を増やし、経済の好循環を再び回していくためには何らかの後押しが必要と考えた。 1人当たりの名目賃金は、総雇用者所得ほど伸びていない。直近の統計で現金給与総額は26万7433円。伸び率は0.2%にとどまる。 安倍晋三政権は産業界に対し、春季労使交渉での大胆な賃上げを求めている。ただ、企業の業績にはなおばらつきがある。賃上げの幅や広がり方次第では「副業による収入増のメリット」に着目する人が多くなりそうだ。 日本で副業する人は労働力人口の数%にとどまるが、リクルートワークス研究所の萩原牧子主任研究員は「人脈やスキルを得て戻ってくれば、企業にも利点が大きい」と指摘する。研究所の調査では、「副業を通じ今後のキャリアの見通しが開けた」と感じる人は2割超。副業をしていない人より多かった。 米国では労働力人口の30%超の4千万人以上が本業と別の収入源を持つ。取材では、米国内の時差を使い、ニューヨークの市場が閉じた後「ウーバー」の運転手へ早変わりするロサンゼルス在住の金融関係者にも出会った。
なぜ2020年から税制改革と経団連加盟会社の兼業・副業解禁なの? 税の公平性を大義に個人事業主(フリーランス)を増やしたいが国の本音です。サラリーマンは減らしたいの? 個人事業主は青色申告特別控除(65万円)があるので控除が不公平ではないと思います。 なのに何故?税制改革で給与控除を減らして、基礎控除を増やすのでしょうか? サーラリーマンより個人事業主の方が控除が少ないから給与控除を10万円減額して基礎控除を10万円増額するは個人事業主(フリーランス)に仕向けたいだけですよね。 日本型経営は終身雇用・年功序列、企業別労働組で成り立ってます。 グーグルは人工知能(AI)の活用準備は出来ているみたいです。 政府と大企業が準備ができていないので、実施時期を調整しているみたいです。 それが東京オリンピックの年2020年です。 そして税制改革も2020年からです。 世の中は2020年を境に大きく変化します。 国も大企業もそこに向かって動きだしています。 企業で個人を一生(100年)面倒見るのは難しから、個々の自立を促しています。 人で不足、就活では売り手市場といわれながら、メガバンクは約3万人の人員削減を発表しています。 他人事でと思ってたら大変なことになります。準備、準備、準備です。 色々な意味で「民泊」は注目されているのも驚きます! 年収が850万円を超える会社員や公務員が増税になる。ただ、高額所得者でも22歳以下の子どもや介護が必要な人がいる世帯は対象外だ。一方で、自営業者など組織に属さず働いている人は減税となる。増税になるのは給与所得者の4%に当たる約230万人で、2020年1月から適用される。 所得税の額は、実際の収入からさまざまな種類の「控除」と呼ばれるものを差し引いた金額に、その水準に応じた税率を掛け合わせて決まる。今回の改正では、誰もが受けられる「基礎控除」を10万円増やす代わり、会社員らの負担軽減のための「給与所得控除」を一律10万円減らし、さらに年収850万円超の人に対しては控除できる上限額をこれまでより少ない195万円に圧縮する。このため年収850万円までは税負担が変わらないが、それを超えるとトータルで増税となる。 所得格差の是正と、働き方の違いなどによる税制上の取り扱いの差をなくすのが目的だ。近年増加しているフリーランスや個人請負で働く人は、給与所得控除が受けられない。一方、給与所得控除は会社員らがスーツ代などに使う必要経費を概算で差し引くという趣旨だが、実際に掛かる経費より控除額が大きいと指摘されてきた。 源泉徴収で給与がガラス張りになっている会社員や公務員に比べ、自営業者や農業従事者の所得は把握が難しく、捕捉率の大きな違いから「ク・ロ・ヨン(給与所得9割、自営業6割、農業4割)」とやゆされてきた。 民泊や代車サービスなどインターネットを通じたシェアリングエコノミー(共有型経済)の広がりで、所得の実態が把握しにくくなる新たなケースも生じている。公平性を保つ上でも所得把握の改善が求められる。 情報通信技術(ICT)の進展などで、人々の働き方は一段と多様化が進む。基礎控除のように働き方を問わない一律の控除を手厚くし、給与や年金のように個人差がある所得の控除を減らす方向での見直しは、今後も続くだろう。
公務員に副業や兼業を推奨は革命ですね。 公務員の副業や兼業を促進するのは、まさに「働き方改革」ですね。日本型経営の崩壊です。終身雇用・年功序列の終焉です。 ひと昔までは人口減少によって労働人口も減少するのであらゆる手を使っても労働力を確保すると思っていました。 これから何が起こるのでしょうか? 人口知能(AI)の影響でしょうか? 技術力がある医師等は、積極的に副業や兼業を好むので病院経営者は人材確保に頭を悩ましています。 組織に囲われている人材は副業や兼業を薦められると戸惑いがあるみたいです。 待ったなしでこの流れはともる気配はありません。 国家公務員や地方公務員は法律で営利企業で働いたり、報酬を得る事業などをしたりすることを原則禁じられている。 自治体が独自の規定で副業を積極的に認めるのは先駆けといえる試みだ。 一方民間企業の副業や兼業禁止規定は法律ではなく各企業が厚生労働省の「モデル就業規則」を参考にされてます。 職員が副業しやすい環境づくりに取り組む自治体が出はじめた。奈良県生駒市は今夏から公共性のある団体での副業を後押しする内部規定を導入。神戸市も地域貢献につながる副業を認める仕組みを設けた。人口減少により人手不足が深刻化するなか、地域活動の担い手などの確保につながる試みといえそうだ。 生駒市は8月から公益性が高い地域貢献活動や市の活性化につながる活動を対象に始めた。在職3年以上の職員が対象で、市と利害関係が生まれないといった一定の基準を満たせば報酬の受け取りを認める。これまでも地域活動に参加する職員はいたが、すべて無償で有償の場合は報酬を辞退していたという。 現場では「報酬への抵抗感や(トラブルになった時に)規則に触れるリスクを心配し活動への参加自体をためらってしまう」との声があった。このため生駒市は有償ボランティアなどへの積極的な参加を促そうと内部規定を整備。3人がサッカーのコーチや子供向け教育講義をしている。 総務省の就業構造基本調査では副業をしている人は2012年時点で234万人。最近は民間企業で副業OKの動きが目立つ。転職サービスのリクルートキャリアが2月に発表した調査では回答企業約1150社のうち兼業・副業を推進・容認する割合は23%だった。 自治体でいち早く取り組んだのが神戸市。4月に報酬をともなう地域活動を促す「地域貢献応援制度」を始めた。5年以内に副業先との契約・補助に関する業務に就いていないことなどを審査したうえで後押しする。 一方で、副業が原因で懲戒処分を受ける地方公務員は後を絶たない。15年度は35人で毎年20~40人の水準で推移する。 ただ、少子高齢化が進むなか、地方公務員を地域活動の担い手として期待する見方もある。15年の国勢調査によると全国の約8割の市町村で5年前と比べて人口が減少。祭りや地域行事などの担い手不足は深刻だ。 政府は起業の活性化や働き方改革の観点から副業の普及をめざす。6月にまとめた経済財政運営の基本方針(骨太の方針)でもガイドラインを策定する方針を示した。 地方公務員は全国で約274万人で労働力人口の約4%。副業を認める自治体はまだ僅かだが、働き手として潜在的なパワーを秘めている。 厚生労働省は、会社員が副業や兼業をしやすくするため、企業が就業規則をつくる際の参考として示している「モデル就業規則」を見直す方針を固めた。副業や兼業を禁止する項目を削除し、原則として容認する内容に変更する方針だが、労使の代表から長時間労働の是正の動きに逆行しかねないとの懸念も出ている。 厚労省は20日に開いた有識者検討会で、モデル就業規則の改定案を公表。「許可なく他の会社等の業務に従事しない」との項目を削り、「勤務時間外に他の会社等の業務に従事できる」「事前に所定の届け出をする」といった内容に差し替える案を示した。モデル就業規則に法的拘束力はないが、これを参考に就業規則を作成する企業は多く、厚労省幹部は「モデルの改定で副業や兼業を認める企業が増えるだろう」と話す。
あなたは人生で大事なことはなんですか? これからの100年人生を充実した人生にするためのは、複業は必須です。生きがい・働きがいを求めるなら複業は必須です。 戦後の高度成長期を支えた日本型経営とは、終身雇用・年功序列システムのことです。現代では終身雇用・年功序列システムが崩壊し家族経営の終焉となりました。 企業に帰属するのでなく、個人が自立する職能主義へと変化してます。 日本では労働組合が企業単位になっており企業帰属となっていますが、アメリカでは労働組合は企業に帰属することなく業界毎となっています。 企業を横断して個人を守るのが労働組です。 アメリカでは大学で経理を学ぶと経理の仕事につきます。マーケティングを学べはマーケティングの仕事につきます。 日本は色々な職務を経験して組織での職能を確立します。 ある企業では通用しても、同じ業界でも通用しない場合があります。職務経験はあっても職能能力はないんでしょう。 生活をキープしながら、自己理解・価値観に気づくのも複業は最適です。 あなたの人生で大事なことはなんですか? 私は①家族②自分らしさ③健康④バランス⑤学び⑤遊び⑥仕事⑦お金です。 新卒から定年まで生涯1社で働く終身雇用の考え方が大きく変わろうとしている。政府は年度内にも、副業・兼業の事実上の解禁に踏み切る。国がつくるモデル就業規則の副業禁止規定を改定すると同時に、長時間労働を招かないよう労働時間や健康管理の指針を盛り込んだガイドラインの策定にすでに着手。来春、公開する見込みだ。 今年2017年はソフトバンクやディー・エヌ・エー(DeNA)といった大手企業も副業解禁を発表するなど、これまでになく複業キャリアに注目が集まっている。一方で8割以上の企業が社員に副業を認めていないのが現状だ。ここにきて政府が副業・兼業容認へ舵を切ることで、多くの企業や働き手に影響が予想される。2018年は事実上、日本の複業キャリア時代の幕開けとなりそうだ。 モデル就業規則改定で容認へ 政府が副業容認に転じる背景には、急速に進む少子高齢化による労働力不足への危機感がある。人口減少時代を迎え、企業サイドでは優秀な人材の獲得・流出防止や人手不足対策につなげたい考えだ。 一方、個人にとっても、人生100年時代を見据えた複線的な働き方や選択肢の多様化が、期待できる。 しかし現状、8割以上の企業が副業を禁止する根拠の一つには、厚生労働省が策定する「モデル就業規則」の存在がある。ここでは原則的に、副業禁止が明示されているのだ。 (遵守事項)第11条6許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。 (懲戒の事由)第62条7第11条、第13条、第14条に違反したとき。 ※ 厚生労働省モデル就業規則より抜粋 厚労省の検討会では、この副業禁止の記述を見直し「原則的に副業・兼業を容認」の内容へ改定する方向。モデル就業規則に強制力はないが、これを参考に自社の就業規則を策定している企業も少なくない。国による改定は、多くの企業に自社の「副業禁止規定」の再検討を迫ることなりそうだ。 不安解消にガイドライン 事実上の副業解禁に伴い、大きな懸念材料の一つとされているのが「長時間労働になるのではないか」という点。正社員ならば1社専業が基本の会社が大半であることから、雇用保険や社会保険についても混乱が予想される。 こうした疑問点や懸念材料について、厚労省は有識者を交えた検討会で整理し、ガイドラインに盛り込む。本業への悪影響や会社の信用・評価に支障が生じる場合は除く、などのルールも明記する見込みという。厚労省の担当者は「副業を禁止していたわけではないが、政府として容認姿勢を明確にすることで、副業・兼業を促していく」と話す。 副業解禁の足音が近づく中、多くの企業が容認へニの足を踏むのはどうしてか。 2016年度「働き方改革に関する企業実態調査」(経済産業省委託事業による日本経済新聞の調べ)によると、副業・兼業を認めていない企業は全体の85.3%、「推進していないが容認」が14.7%。そこでは副業容認への課題として、「本業がおろそかになる」「情報漏えいのリスク」「競業、利益相反」を上げる企業が多い。 副業をしている社員の労務管理はだれがやるのか。長時間労働になって本業に注ぐ気力・体力はそがれないか。ただでさえ人手不足が叫ばれる中、副業解禁の前に懸念は山積しているようだ。 複業OK各社の真意とは 一方、副業解禁に踏み切る企業には、先を見据えた意図がありそうだ。10月に「副業の許可」を発表したソフトバンクは「副業や他社交流の場で得た知見やノウハウを、従来のものと組み合わせることで、イノベーションの創出につなげることが目的」と説明。 2012年から「複業」を認め、推進派の筆頭として知られるサイボウズは、複業環境を前提に中途採用者が増えるなど採用力が高まったという。 青野慶久社長はこれまでの取材で、「自由な働き方を志向する人にはサイボウズは魅力的な職場となり、ブランド力がつく。社員の成長力も高まり、自分で“稼ぐ”感覚が出てくるので、将来、経営人材が巣立つだろうと感じる」と、話している。 大手老舗による副業解禁が話題となったロート製薬は、会社の「許可」は不要であくまで「申告制」。担当者は副業容認について「人生の選択の自由。会社は管理でがんじがらめにするのではなく社員を信じるし、社員にも自立を求める」という。人生の選択肢を増やし、自分らしく働くことで、働き方にとどまらない人生の豊かさを追求する考えが根底にあるという。 人手不足による採用難が深刻化する中、優秀な社員の流出を防ぐためにも、複数キャリアを認めることは不可避となりそうだ。